- PC版のGmailならメイリオやゴシック体にフォントを変えられた
- スマホアプリだとフォント設定場所が見つからない……
- 最近、スマホでメールを読むときに文字が小さくて読みづらい……
外出先や移動中にスマホでメールチェックや返信をすることは、もはやビジネスの日常ですよね。
でも、いざ強調したい箇所があってもフォントが変えられなかったり、文字が小さすぎて目が疲れてしまったりと、スマホ版ならではの不便さを感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、スマホ版Gmailアプリ(iPhone/Android)には、PC版のような「フォントの種類(書体)」を変更する機能は搭載されていません。
しかし、がっかりするのはまだ早いです! フォントそのものは変えられなくても、「文字の大きさを変えて読みやすくする設定」や「太字や色を使ってメールを装飾する方法」は存在します。
今回は、スマホ版Gmailで「できること」と「できないこと」を整理し、今日から使える画面設定やメール作成のテクニックをステップバイステップでご紹介します。
結論:スマホ版Gmailで変更できるのは「サイズ」と「装飾」のみ

まず最初に、スマホアプリ版Gmailの仕様についてズバリ結論をお伝えします。
ユーザーがコントロールできるのは以下の2点です。
- 表示される文字サイズ(スマホ本体の設定に依存)
- 文字の強調・装飾(太字、斜体、文字色など)
残念ながら、PC版のように「MS Pゴシック」や「Verdana」といったフォントの種類(書体)を選んで送信する機能は、現在のスマホアプリ版には実装されていません。
そのため、もしどうしても特定のフォントで送りたい場合は、PCから操作する必要があります。
では、スマホで快適に使うために、私たちができる設定を具体的に見ていきましょう。
【見る用】メールの文字が小さすぎる!サイズを大きくする設定手順
「受信したメールの文字が小さくて読みづらい」という悩みは、Gmailアプリの設定ではなく、スマートフォンの本体設定を変更することで解決できます。 Gmailアプリはスマホ本体の「文字サイズ設定」と連動しているためです。
iPhoneとAndroid、それぞれの機種での変更手順を解説します。
iPhone(iOS)をお使いの方
iPhoneでは「Dynamic Type(ダイナミックタイプ)」という機能を使い、アプリ全体の文字サイズを一括で調整します。
- ホーム画面から「設定」アプリを開く グレーの歯車アイコンをタップします。
- 「画面表示と明るさ」をタップする 少し下にスクロールすると出てきます。
- 「テキストサイズを変更」を選択する 画面下部にスライダーが表示されます。
- スライダーを右に動かして調整する スライダーを右に動かすと文字が大きくなります。実際に画面上のサンプル文字が大きくなるので、読みやすいサイズに調整してください。
- Gmailアプリを開いて確認する 設定後にGmailアプリに戻ると、メール一覧や本文の文字が大きく反映されているはずです。
Androidをお使いの方
Androidも機種によって多少メニュー名は異なりますが、基本的には「ディスプレイ」設定から変更します。
- 「設定」アプリを開く 歯車アイコンをタップします。
- 「ディスプレイ」または「画面設定」をタップする 画面に関する設定項目へ進みます。
- 「文字サイズ」や「表示サイズ」を選択する 「フォントサイズ」と書かれている場合もあります。
- スライダーで好みの大きさに変更する プレビューを見ながら、読みやすい大きさに調整しましょう。
- Gmailアプリで確認する Androidの場合、文字サイズだけでなく、画面全体の表示倍率が変わることもあります。Gmailを開いてレイアウトが崩れていないか確認しましょう。
【送る用】スマホからメールの一部を強調・装飾する方法
「フォントの種類は変えられないけれど、重要な部分を目立たせたい」 そんな時は、リッチテキスト形式(書式設定)を活用しましょう。スマホ版でも、太字や文字色の変更は可能です。
メールの文字を装飾する手順(iPhone/Android共通)
- メール作成画面で本文を入力する まずは普段どおり文章を入力します。
- 装飾したい文字を長押しして選択する 「重要です」などの単語を長押しし、範囲選択します。
- 「書式設定」アイコンをタップする
- iPhoneの場合:
キーボードの上に表示される「Aa」というアイコン、または選択範囲メニューの「フォーマット(B/I/U)」をタップします。 - Androidの場合:
入力欄の下、または選択した際に表示されるメニューから「書式設定(Aに下線があるアイコン)」をタップします。
- 好みの装飾を選ぶ 以下の装飾が利用可能です。
- 太字(B):文字を太くして強調します。
- 斜体(I):文字を斜めにします(英字でよく使われます)。
- 下線(U):重要な箇所にアンダーラインを引きます。
- 文字色:パレットから赤や青などの色を選べます。
- 背景色:マーカーを引いたように文字の背景に色をつけられます。
これで、フォントの種類は標準のままでも、メリハリのある読みやすいビジネスメールを作成できます。
特にスマホで打つメールは短文になりがちなので、要点を太字にするだけでも相手への伝わりやすさが段違いですよ。
どうしてもフォントを変えたい場合の裏ワザ(代替案)
「どうしても明朝体で送りたい」「ポップなフォントを使いたい」という場合の代替案もご紹介します。ただし、少し手間がかかるため、本当に必要な時だけ使うことをおすすめします。
Webブラウザ版のGmailを使う(iPadなど)
スマホでもアプリではなく、SafariやChromeなどの「ブラウザ」からGmail(Web版)にアクセスし、「デスクトップ用Webサイトを表示」に切り替えることで、PCと同じ機能を使うことができます。
ただし、スマホの小さな画面でPC用の画面を操作するのは非常に使いづらいため、iPadなどのタブレット端末での利用時に限ったほうが無難です。
書式付きの署名を活用する(上級者向け)
PC版Gmailで、あらかじめ好みのフォントを使った「署名」を作成しておき、それをメール本文として利用する方法です。
しかし、スマホアプリから送信する際にそのフォント設定が維持されるかどうかは、受信側の環境やアプリのバージョンに左右されるため、確実ではありません。
基本的には「スマホからの返信はデフォルトフォントが無難」と割り切るのが、文字化けやレイアウト崩れを防ぐ一番の近道です。
FAQ(よくある質問)
スマホ版Gmailのフォントや表示について、よくある質問をまとめました。
- Q自分のスマホで文字サイズを変えたら、相手に見える文字も大きくなりますか?
- A
いいえ、なりません。 記事内で紹介した「設定アプリからの文字サイズ変更」は、あくまで「あなたのスマホの画面上での表示」を変えるものです。相手には、相手のデバイス設定に合わせたサイズで表示されます。相手に大きく見せたい場合は、メール作成時の「書式設定」機能を使う必要がありますが、スマホアプリからは詳細なサイズ指定(10pt、12ptなど)はできません。
- QAndroidでフォント変更アプリを入れていますが、Gmailには反映されますか?
- A
機種全体のフォントを変更するテーマ機能(GalaxyやXperiaなど)を使っている場合、自分が見る画面上ではそのフォントが反映されます。かわいい手書き風フォントなどに設定していれば、受信メールもそのフォントで表示されます。 ただし、あくまで「表示」が変わっているだけなので、送信したメールを受け取る相手には、標準的なフォントで届きます。
- Q受信したメールが「スマホ対応」されておらず、文字が極小で表示されます。
- A
PC向けにデザインされたHTMLメールマガジンなどでよく起こる現象です。 この場合、画面を2本の指で広げる(ピンチアウトする)ことで拡大表示が可能です。また、設定で「メッセージの自動サイズ調整」という項目がある場合は、オンにしておくと画面幅に合わせて読みやすく調整してくれることがあります。
まとめ

スマホ版Gmailでのフォント変更について、ポイントをおさらいしましょう。
- フォントの種類(書体):アプリからは変更できない。
- 文字の大きさ(表示):スマホ本体の「設定」から変更可能。
- 文字の強調(送信):メール作成画面の「書式設定」で太字や色付けが可能。
「おしゃれなフォントで送りたい」という気持ちもあるかもしれませんが、ビジネスメールにおいて最も大切なのは「相手がどの環境で開いても文字化けせず、読みやすいこと」です。
その意味では、標準フォントのまま送りつつ、重要な部分だけ「太字」にするのが、スマホメールにおけるベストなマナーと言えるでしょう。
最近、文字が見えにくいなと感じていた方は、ぜひ今日ご紹介した「文字サイズ変更」を試してみてください。
毎日のメールチェックが驚くほど快適になりますよ。
